社会福祉法人城南会様は、介護と障がい者支援の施設・在宅サービスを展開し、地域に根差したケアを提供されています。同法人では、年々上昇する電力コストへの対応と省エネルギー化を課題と捉え、2022年に「EM CLOUD」を導入しました。
その結果、電力使用量の大幅な削減を実現し、年間約200万円のコスト削減にも成功。さらに、職員の業務効率化にも貢献しているといいます。今回は、同法人のケアハウスしらさぎの管理者である小川様に、導入前の課題や得られた効果、そして今後の展望までについてお話をうかがいました。
Q. 導入される前はどのような課題を抱えていましたか?
小川 優:省エネ対策の実施に多くの時間を費やしており、特に夏と冬はデマンド値の管理に苦心していました。業務分掌にも節電の仕組みを組み込んでいましたが、現場ではさまざまな業務が重なり、後回しになっていました。誰もいない部屋の電気がついたままになっていたり、節電の確認に時間がかかったりと、細かな無駄が発生していたのです。そうした中で効果的な省エネを実現するには、より効率的な仕組みが必要だと感じていました。
Q. EM CLOUDを採用した決め手を教えてください。
小川 優:EM CLOUDには3つの魅力的なポイントがありました。まず、パソコンでリアルタイムに使用状況を確認できる使いやすさです。リアルタイムで使用状況を確認できる仕組みは、私たちのニーズにぴったりでした。次に、導入後の効果予測が具体的な数値で示されたことですね。数値で明確に効果が示されたことで、経営判断がしやすかったのです。
最後に、私たちの運営規模に見合った価格だったことです。他のシステムも検討しましたが、EM CLOUDは操作性、効果予測、コストのバランスが最も優れていました。また、導入後のサポート体制も充実しており、問い合わせにも迅速に対応していただけるという点も、選定時の重要なポイントとなりました。
Q.導入後、どのような効果を実感されていますか?
小川 優:導入から2年が経過し、具体的な数値として大きな成果が表れています。最も顕著なのが、契約電力の改善です。導入前は150kWだった数値が、現在では136kWまで低減しました。これにより、年間で約200万円のコスト削減を実現することができています。また、空調の自動制御により節電に関する確認作業の時間が大幅に削減され、職員が本来の介護業務に専念できるようになりました。空調制御の調整も柔軟に行えるため、季節や気温に応じて快適な室温を保ちながら、効率的な省エネを実現できています。
これらの成果を入居者様の快適性を損なうことなく 、実現できている点も嬉しいですね。削減分を入居者様に還元できることも大きなメリットとなっています。さらに、職員からも前向きな反応が得られています。以前は節電への意識付けに苦心していましたが、システムの導入により意識せずとも、自然と省エネが実現できるようになったのです。これは職員のストレス軽減にもつながっており、働きやすい職場環境の創出にも貢献しています。
Q.今後はどのようにEM CLOUDを活用していきたいですか?
小川 優:省エネへの取り組みを、施設の強みとして積極的に発信していきたいと考えています。具体的な数値を基に、環境に配慮した施設運営を行っているということを、入居を検討されている方々や、そのご家族にアピールしていく予定です。こうした取り組みは、施設選びの重要な判断材料となるはずです。また、電力コストの削減で生まれた原資を、新しいサービスの開発や施設設備の改善に投資することも計画しています。
介護業界全体を見据えると、環境への配慮は今後ますます重要になってくるでしょう。昨今話題となっている計画停電への対策としても、日常的な省エネ対策は重要です。介護施設は24時間365日、確実な電力供給が必要不可欠なので、これからもムダカラさんと密に連携しながら、最適な運用方法を模索していきたいと思います。季節ごとの細やかな設定の調整や、新たな省エネ施策の提案など、継続的なサポートをいただきながら、より効果的なエネルギー管理を実現していきたいですね。
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従業員数: 101~300人
社会福祉法人城南会は、埼玉県でケアハウス・特別養護老人ホーム・デイサービス・訪問介護などの幅広いスタイルの施設を運営しています。自分の両親を安心して預けられるような老人ホームを目指し、高齢者が「人間として生きる喜び」を感じ、「心の豊かな生活」を実現できるよう、一人ひとりに寄り添ったサービスを提供しています。